パナソニックのエコソリューションズ社ライティング事業部の新潟工場が、ロボットやIoT(Internet of Things)、人工知能(AI)を活用した生産改革を進めている。エコソリューションズ社におけるスマートファクトリー化のモデル工場となる。2016年から本格化した取り組みの成果は既に表れており、「2017年度の生産効率は、2016年度比で2割向上した」(新潟工場工場長の森川誠氏)という。

人と一緒にロボットがねじ締め

 新潟工場は、ライティング事業部が擁する9つの国内製造拠点の1つ。一体型LEDベースライト「iD」シリーズをはじめとする施設用照明器具や、防災用照明器具など主にBtoB向け製品を造っている。そんな同工場が、LED照明市場での生き残りを懸けて推進しているのが、ものづくり改革によるスマートファクトリー化だ。そのキーワードは、「安く」(柔軟かつ低コストでの生産)、「安心」(不良を作らない・流出させない)、「早く」(市場の変化や課題への素早い対応)である。

 例えば、「安く」を追求した取り組みの1つに協働ロボットの活用がある。照明器具の組み立てを行うセル生産ラインに、川崎重工業の双腕型協働ロボット「duAro」を導入。現在、4台のduAroが、12人の作業者と一緒に働いている(図1)。具体的には長尺の110型(長さ2367mm)LED照明器具の組立工程において、かつて作業者2人で行っていたねじ締め作業を、作業者1人とduAro1台で処理する。作業者がワークを所定の位置にセットすると、duAroが長手方向の半分の領域のねじ締めを、残り半分の領域のねじ締めを作業者が行うといった具合だ。ライン全体の生産能力はduAroの導入前後で大きく変わらないものの、1人当たりの生産性は導入前に比べて33%向上したという。

図1 協働ロボットの活用
組み立てを担うセル生産ラインでは、duAroと人がねじ締め作業を分担して処理する。従来は2人の作業者で行っていた。
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 同セル生産ラインで組み立てるのは、自動化が難しい多品種少量品。組み付けやねじ締めといった作業が多いが、人手不足と人件費の高騰が進む中、「ロボットで代替できるところは任せようと導入を決めた」(森川氏)という。幾つもの工程を無理に自動化するのではなく、汎用品である協働ロボットでできる作業に絞って自動化すると割り切り、ねじ締めという単純作業を任せている。協働ロボットなので、大掛かりな安全柵や対策が不要で導入ハードルが低いのも導入の決め手になった。

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