ロボット開発のアールティ(東京都千代田区)は2018年10月1日、弁当工場でのおかず盛り付け作業に使える人型協働ロボットのプロトタイプを発表した(図1)。ベルトコンベヤー方式の弁当工場ラインでの作業を想定。ばら積み状態のおかずをトレイから1個ずつトングでピッキングし、弁当箱の所定の位置に詰める作業をさせる。鶏肉の唐揚げのような不定形なおかずを、ばら積み状態から取り出して盛り付けできる協働ロボットの開発例は、国内の食品業界初とする。

図1 弁当のおかずを盛り付けられる⼈型協働ロボットの外観
ベルトコンベヤーを使った弁当の盛り付け作業を想定する。作業時には人間用の衛⽣着を着せる。盛り付けるおかずの識別は頭部に内蔵した⽶インテルのRealSenseデプスカメラを使う。弁当容器の到着はライン上のセンサーで把握する。
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 電流検知によるモーターのトルク制御技術を新たに開発し、必要最小限のトルクでアームを駆動する「柔らかい」動きを実現。ロボットがヒトの隣で働いても危害を加えにくい動作を可能にした。また、カメラで撮影した二次元映像とデプスセンサーで得た距離情報を解析し、鶏の唐揚げのような不定形のおかずがばら積みになっていても、1個1個を識別する独自技術を併せて開発した(図2)。

図2 これまでの検知(a)と今回の検知(b)の違い
3次元距離測定機能付きのカメラを使い、画像と距離情報を組み合わせて深層学習を施し、鶏の唐揚げを1個ずつ認識できるようにした。 (画像出所:アールティ)
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 この2つの技術を、同社の実験用人型双腕ロボット「Sciurus17(シューラスセブンティーン)」を基に開発した個体に組み込んで動作を確認。コアとなる要素技術が完成したことから、弁当工場向け人型協働ロボットの製品化のめどを付けたとする。なお、これらの独自技術は現在、特許出願中だ。

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