三菱ふそうトラック・バス(本社川崎市)の川崎工場は2017年から、スマート工場の実現に向けた取り組み「ファクトリー・オブ・ザ・フューチャー」を進めている(図1)。

図1 三菱ふそうトラック・バスの川崎工場
大型から中型、小型までの各種のトラック・バスやエンジンなどを生産。2017年~2018年に、JR新川崎駅周辺に点在していた本社や開発拠点などを集約した。(写真:日経ものづくり)
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 同工場ではIoT(Internet of Things)を活用した情報の一元化・見える化やロボットによる自動化などを推進。併せて工場で働く従業員がこうしたスマート工場化を理解し、各種システムやデバイスを使いこなせるように教育を進める。従業員からの意見やアイデアを反映し、全員参加型で工場を改革。生産効率の向上を目指す。

 同社副社長兼生産本部長のスヴェン・グレーブレ氏は、2019年5月22日に同工場で開いた説明会で次のように話した(図2)。

図2 三菱ふそうトラック・バス副社長兼生産本部長のスヴェン・グレーブレ氏
2019年5月22日に開かれた説明会で、「システム上のソリューションなどによる工場改革が求められている」と話した。(写真:日経ものづくり)
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 「商品のポートフォリオが複雑になったことなどから、カイゼンによる効率化が難しくなってきた。今後は、システム上のソリューションなどによる工場改革が求められている。ファクトリー・オブ・ザ・フューチャーはそんな次代の産業革命ともいうべき取り組みだ」

稼働状況を把握、設備の異常を検知

 川崎工場は大型から中型、小型までの各種のトラック・バスやエンジンなどを生産している同社のメイン工場だ。2017年からはJR新川崎駅(神奈川県)周辺に点在していた本社や開発拠点などを集約。敷地内の建物や工場内の既存設備をリニューアルするプロジェクト「Campus+(キャンパスプラス)」を進めていた。

 並行して取り組んでいたのが「ファクトリー・オブ・ザ・フューチャー」だ。約24億円を投じ、「電子化」「つながる」「自動化」を3本柱のテーマとして作業の効率化と作業員の負荷軽減、生産性の向上を図る。

 3つの柱のうち、三菱ふそうトラック・バス副社長のグレーブレ氏は特に「つながる」の重要性を強調する。その中心が「コントロールルーム」だ(図3)。工場の状況に関するデータを収集するために、工場内に400個以上のセンサーを設置。これらのセンサーを用いて設備の動きやラインの稼働状況などの情報を集め、クラウド上に集約する。コントロールルームではこれらの情報から、工場全体の状況を監視し、異常発生や作業遅れを素早く把握、対応する。

図3 工場全体の状況を確認できるコントロールルーム
400個以上のセンサーを用いて収集した設備の動きやラインの稼働状況などの情報を基に、工場全体の状況を監視し、管理する。(写真:日経ものづくり)
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