産業用PC(IPC)の開発・製造大手である台湾アドバンテック(Advantech)は、2018年11月1~2日にプライベートイベント「Advantech Co-Creation Summit」を「Suzhou International Expo Center(中国・蘇州市)」で開催した(図1)。中国国内だけでなく、世界各国から6000人弱もの人が集まり、「想定の2倍の来場者が参加した」(同社)という。

図1 「Advantech Co-Creation Summit」の会場
参加者は6000人弱。中国・蘇州市の「Suzhou International Expo Center」で開催した。
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 同イベントでは、同社会長KC Liu氏をはじめとする経営陣がIoT(Internet of Things)事業の戦略を明らかにした(図2)。これまで同社はIPCやボードPCなど汎用的な製品を中心に事業を拡大してきたが、今後は工場や物流、スマートシティーなど個別分野に合わせたIoTシステムの開発に力を注いでいく。

図2 Advantech 会長のKC Liu氏
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 基調講演の冒頭に登壇したLiu氏は、「我々は個別分野(ドメイン)を狙った製品開発を強化する局面に突入した」と語った。既存製品のIPCやボードPCなどを基盤としつつ、各分野のニーズに対応したシステム開発も手掛けることで事業拡大を目指す。ただし、Advantechは「個別分野の深い知見を持っていない」(同氏)。そこで同イベントの名称にあるCo-Creation(共創)が重要になるという。「今後は、個別分野の知見に加えて、現場での実装能力、顧客ニーズに応じたカスタマイズ体制、アフターサービスなどが求められる」(同氏)。

 かねて同社はIoT事業を3段階で発展させる計画を進めてきた(図3)。まず第1フェーズでIPCなどのハードウエアの開発を通して産業の自動化を進め、第2フェーズで第1フェーズの製品群と同社のIoTサービス基盤「WISE-PaaS」を組み合わせて顧客に提供するようにしてきた。そして個別分野向けシステム開発への進出は、第3フェーズに当たる。共創重視の姿勢を示すためもあってか、基調講演にLiu氏と同社CTO(最高技術責任者)のAllan Yang氏が登壇した後は、米インテル(Intel)や英アーム(Arm)、米マイクロソフト(Microsoft)、ドイツ・ボッシュ(Bosch)グループのボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth)などパートナー企業の講演がズラリと並んだ。

図3 IoT事業発展を示すスライド
IoT事業発展の第3段階として共創による個別分野のシステム開発に力を注ぐ。図3は基調講演時のスライドそのものでなく、日本語訳版である。
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