DMG森精機が、欧州で5軸加工機の増産に向けた動きを加速させている。自動車や航空機部品の製造に使う大型の金型加工向けに需要が高まっているためだ。現在、5軸加工機の主力生産拠点であるドイツ・フロンテン工場(バイエルン州)は、2021年初めの竣工を目指した拡張工事の最中だ。

 それと並行して進めているのが、ポーランド・プレシェフにあるファモット工場の生産能力増強(図1*1。「ポーランドは中間層の教育レベルが高い割に、ドイツなどに比べて人件費が安く優秀な人材を確保しやすい」(DMG森精機代表取締役社長の森雅彦氏)ことから同工場の強化を決断した。これまでに約6000万ユーロ(約80億円)を投資し、主に工作機械の完成機を生産する組立工場を建設するなど生産能力を強化した。2万m2程度だった工場の総面積は、2.5倍の5万m2に拡大。2018年10月8日には第1期の竣工を機にオープンニングセレモニーを開いた(図2)。

図1 ファモット工場
ポーランド中西部のプレシェフにある。工作機械を量産する他、鋳物や主軸などの部品工場としての役割も果たす。
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*1 ファモット工場は、ポーランド中西部の町プレシェフにある農機メーカー旧ファモット(FAMOT)社の工場。1999年にドイツの旧ギルデマイスター(Gildemeister)が買収した。

図2 オープニングセレモニーの様子
右から2人目がDMG森精機代表取締役社長の森雅彦氏。向かって左隣はDMG MORI Chairman of the Executive BoardのChristian Thones氏。右端は駐ポーランド特命全権大使の川田司氏。
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 同工場は、欧州の中核工場の1つとしてターニングセンター「CLX」やマシニングセンター「CMX」シリーズを量産する。同時にDMG森精機グループの他工場向けに、加工部品や主軸ユニットなどを供給するグループ最大の部品工場としての役割も果たす。例えば、フロンテン工場で生産する大型工作機械用の鋳物部品は、ファモット工場で加工する。

 さらに第2期以降では、3000万ユーロ(約40億円)を投じて鋳物部品の新加工棟を建設する。2020年までには総額9000万ユーロの投資により、完成機2000台、鋳物部品であるマシンフレーム2000台、部品3000台分の年産能力を実現する計画だ。

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