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本記事は、2018年10月31日~11月1日に開催される「クオリティフォーラム2018」(主催:日本科学技術連盟)に向け実施した事前インタビューの内容を基にしています。

トヨタ自動車で55年間に渡って現場を見続けてきた河合氏。副社長となった今も、本社工場の一角に執務室を構え毎日のように現場に足を運んで技能者と言葉を交わし、手作業や日々の改善にこだわり続ける。自動化やIoT化は道具に過ぎないと喝破し、生産ラインが進歩を続けるために、高い技能の裏付けが必要と説く。

(写真:早川俊昭)
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 私は中学校を出てすぐ、トヨタ技能者養成所(現トヨタ工業学園)に入りました。3年間のカリキュラムのうち、約半分は座学ですが、残りは現場実習。仕事のようなものです。2年生からは本社工場の鍛造部へ来て、基本実習を受けつつ、それを応用した技能を現場で身に付けました。卒業後に配属されたのも鍛造部でした。

 副社長になった今でも、ここ鍛造工場の一角に執務室を構えています。ロッカーも入社以来同じ。朝6時に来て、工場内に昔からある「鍛造風呂」に入って現場へ出向き、風呂に入って帰る。そんな生活が、もう55年になります。