取材前と取材後で世界が違う
 今回の燃料電池(FC)の特集(Breakthrough「眠れる燃料電池が覚醒」)は当初、FCの適用範囲をもっと限定的に考えた方がよいという主張になるはずでした。ところが、取材するうちにそれまでの認識が大きく変わり、私自身にとっても予想外の内容になりました。取材の前後で世界がまるで違って見える体験は、さまざまな立場の方に一定の時間、直接話を聞ける記者だからこそ味わえる気がします。この特集でその驚きが少しでも伝われば幸いです。(野澤)

多様性のバーチャル、まだ手厳しいリアル
 今後、「バーチャル×何か」というキャラクターがもっと増えていくそうです(Challenger「アバターが普及する未来へ、VRが新しい映像表現を生む」)。見た目も声も自由に変えられると余計に個性が際立ってきますが、リアル世界よりは多様性が許容されやすいと思います。妖精になったりロボットになったり、ゲームのような世界で交流できるのがバーチャルの魅力です。実は身近に「バーチャル記者」がいるのですが、リアル世界はまだまだ手厳しいようです。(東=日経 xTECH)

米中貿易摩擦が引き起こした「チキンレース」
 中長期的な市場拡大は確実。しかし、短期的には需要が減っており、それがいつまで続くか分からない─。各社が置かれている状況は、ある意味では「チキンレース」ともいえます。つまり、研究開発や設備投資など当面の出費を抑制すれば最悪の事態は避けられますが、いつか需要が回復したときに後れを取ることになります。こんな状況でこそ、各社の底力が問われるのではないかと思っています。(高野)

出典:日経エレクトロニクス、2019年3月号 p.106
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