技術の加速度的向上が目に見え始めた
 今回の人工知能(AI)技術を用いた材料開発についての特集(Breakthrough「待ったなし!AIで材料開発」)の企画は2年前から何度か考えたのですが、その都度、まだ事例が少ないと先送りになっていました。ところが今回、取材が追い付かないぐらいに事例が増えてしまい、状況の変化の速さに驚きました。「技術的特異点」で知られるカーツワイル氏が指摘する「技術の加速度的向上」がいよいよ目に見え始めたといえます。将棋界では将棋AIを利用して強くなったとする16歳の藤井聡太七段が脚光を浴びていますが、材料開発の世界でもAIで強くなったメーカーが活躍していきそうです。(野澤)

苦戦が伝えられるGE、ならばSiemensはどうか
 Siemensの産業用IoTの取り組みを執筆しました(Emerging Biz「IT巨人が「IoT総取り」へ、堅調シーメンスが見せる危機感」)。SiemensはGeneral Electric(GE)と比較されることが多いですが、少なくとも日本ではGEの方が話題になりやすいと感じます。IoTでも、世間がまず注目したのはGEのIoT基盤「Predix」でした。しかし、GEのPredixは苦戦が伝えられています。「GEはウサギ、我々はカメ」。Siemens日本法人のシーメンス 代表取締役社長兼CEOの藤田研一氏は、GEの苦戦とSiemensの勝算を聞かれ、こう答えました。SiemensはGEの轍を踏まずに、ITの巨人たちと張り合えるのか。引き続き注視したいと思います。(高野)

CG分野の国際会議で半導体メーカーが激突
 CGやインタラクション技術などがテーマの国際会議「SIGGRAPH」に初めて参加しました(Emerging Tech「超広視野角品に激安品も、新世代HMDが競演」)。現地に行くまで、いわゆる「学会」だと思い込んでいましたが、併設された展示場は想像よりも広く、まるで「展示会」のようでした。そこで目を引いたのは、AMDやIntel、NVIDIAといったGPUを手掛ける大手半導体メーカーのブースです。中でも今回特に力を入れていたのはNVIDIA。会期中に大規模な発表会を開催し、新世代アーキテクチャーを採用したGPUの新製品をアピールしました。SIGGRAPHは半導体の最新動向を知る場としても注目のイベントと言えそうです。(根津)

出典:日経エレクトロニクス、2018年10月号 p.130
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