5G(第5世代移動通信システム)の商用化に向けた動きが加速する中、その前々世代に当たる3Gの携帯電話サービス「CDMA 1X WIN」を2022年3月末に終了するというアナウンスがKDDIからなされました。同サービスの開始は今から15年前の2003年10月ですから、天寿をまっとうしたといえるでしょう。

 3Gサービスの終了はKDDIに限った話ではありません。NTTドコモ 代表取締役社長の吉澤和弘氏は社長就任1年後のインタビューで「3G、4G、5Gの並行運用は大変になる。3Gの投資は既にだいぶ減っており、機能追加は全くしていない」と答えています。維持だけが目的になっているわけです。

 もっとも、「もう3Gケータイは使っていないから関係ないよ」という方も少なくないでしょう。ただし、やや古め(2014年よりも前)の4Gスマホでは、機種によっては注意が必要です(iPhoneでいえばiPhone 6のiOS 8.3よりも前の機種)。こうした機種では音声通話時に3Gに切り替わります(CSフォールバック)。つまり、3Gサービス終了後は音声通話ができなくなってしまうのです(VoLTE対応機は問題ありません)。

 また、4Gサービスのインフラに障害が発生したとしても、3Gサービスが生きていれば通信は可能です。実際、2018年12月6日に発生したソフトバンクの通信障害は、LTE(4G)用の交換設備の不具合によるもので、3G用の交換設備に問題はなかったとのことです。とはいえ、通話や通信が集中して利用しづらい状況にあったようです。

 振り返れば日本の4Gサービスは、3Gサービスの契約者が全体の98.5%に達した2010年末に産声を上げました。「いつでも」「どこでも」「誰とでも」つながる3Gサービスがあったからこそ、4Gサービスはすくすくと育つことができました。そして2019年にはいよいよ5Gのプレサービスが始まります。今度は4Gサービスが5Gサービスの後ろ盾になって、その成長を支えていくことになります。さよなら3G、そしてありがとう。

出典:日経エレクトロニクス、2019年1月号 p.9
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