世界のDRAM市場は今、韓国のSamsung Electronicsが4割超、SK Hynixが約3割、米Micron Technologyが2割超と、この3社で95%前後のシェアを占める寡占状態にある。

 ところが現在、SamsungとSK Hynixは、世界的な供給過多の状況を鑑みて、増産計画を凍結しているという。その一方でMicronは、1兆3000億円を投じて、台湾・台中市に最先端のDRAM工場を建設する計画を進めている。一見、3社の投資戦略に違いが出てきているようにも見える。今回のテクノ大喜利では、長年、無風地帯だったDRAMの勢力図が変わる可能性とその波及効果を、Micronと中国企業の動きを軸に議論した(表1)。

表1 「風雲DRAMビジネス、寡占崩壊の可能性」をテーマにしたテクノ大喜利の回答
服部 毅氏 大山 聡氏 半導体業界OB氏 田口眞男氏 石野雅彦氏
服部コンサルティング インターナショナル Grossberg 元 某ハイテクメーカー 慶應義塾大学 東海東京調査センター
回答総括 中国メーカーによる需給バランス無視の安値構成が近未来のDRAM市場をかく乱 3社寡占の勢力図は不変、現状でのDRAM調達先の変更はユーザー側にリスク DRAMビジネスのシーン、「儲けすぎ韓国勢の厄災」から「ルール無用中国勢との乱戦」へ 紅色DRAM台頭の条件は、技術の国際標準にこだわらない独自生態系市場の繁栄 Samsung Electronicsの資金力は圧倒的、だが中国企業のDRAM市場の浸食は着実に進む
【質問1】無風状態だったDRAMの勢力図が変化すると、半導体業界の他分野や電子業界にどのような波及効果があると思われますか? 中国勢による需給バランス無視の半導体安値攻勢、中国製高性能・低価格・最終製品の普及。韓国勢は当面DRAMの「超格差戦略」で応戦しつつ、非メモリービジネスを強化 波及効果があるとは思わない さらなる発展への道が開く Samsung Electronics、SK Hynix、Micronの間なら勢力関係がどう変わろうと産業界に大きな影響はない。ただし、低価格状態が続き、DRAMリッチなシステムが登場する可能性がある DRAM大手3社のシェアは短期的には変化しない
【質問2】積極投資するマイクロンは、上位のサムスン電子とSKハイニックスを覆すことができると思われますか? 思わない 思わない 千載一遇の好機。官民一体でサムスン食いを目指せ 可能性はある 現在のDRAM産業は“1+2社体制”、現預金同等物を見る限りこの体制は変化しない。ただし、中国企業の進出があれば、シェア構造は変化
【質問3】中国企業によるDRAMビジネスの立ち上げは、成功すると思われますか? 紆余曲折はあるものの長期的には成功する 可能性はゼロではないが、時間がかかると思う トランプ大統領がいる限り成功しない 既存プレイヤーの美食クラブには入れないが、B級グルメで成功する可能性がある。そして次は・・・ 中国のDRAMビジネスは、いずれ成功する可能性が高い

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