電子産業ではこれまで、米国こそが技術革新やイノベーションの唯一の発信源であり、欧州、日本、韓国、台湾、そして中国などは、米国が生み出すトレンドや標準、ルールに沿った技術を発展、具体化する役割を担ってきた。それが今、長期化しそうな米中ハイテク摩擦の行方によっては、米中2極体制が現出する可能性が出てきている。

 今回のテクノ大喜利では、電子産業において、米中2極から新しい技術やビジネスの潮流が生まれる可能性について議論した(表1)。

表1 「電子産業、米中2極化の現実味」をテーマにしたテクノ大喜利の回答
和田木哲哉氏 服部 毅氏 大山 聡氏 石野雅彦氏
野村證券 服部コンサルティング インターナショナル Grossberg 東海東京調査センター
回答総括 第4次産業革命の覇者の座に近いのは中国、だがその芽は摘み取られつつある 優秀な人材を集め栄えた米国、だが中国の人材の収集と育成の力も侮れない 中国発のイノベーション、世界に広げる意志が中国企業にあるのだろうか AI活用の力がGDPの伸びを大きく左右する時代、米中2極化に現実味
【質問1】電子産業に技術革新やイノベーションを生み出す場として、米国が中国よりも優れている点は何だと思われますか? 国民のやる気と創意を引き出すシステムや法体系 世界一潤沢な官民の科学技術研究費、“アメリカンドリーム”を夢見て世界中から集まる優秀な人材、独創力の重視と起業家精神を貴ぶ風土、ベンチャーキャピタルによる積極的な資金提供 世界中の優れた研究者や技術者を集められる環境を持っていること 米国の「創意工夫力(Ingenuity)と好奇心(Curiosity)」を支える資本市場規模
【質問2】逆に、中国が米国よりも優れている点は何だと思われますか? 総合すると中国に軍配。差は一気に詰まり、いずれ米国を抜く 計画経済に基づく政府の目的(国威発揚)に沿った明確な長期目標、国策によるハイテクへの集中的な巨額投資・多額の補助金、中国内の、あるいは海外で活躍している優秀な中国人人材の圧倒的な多さ、資金にものをいわせて世界中からハイテク人材を獲得する手法 直面する問題や課題への対策を立てる実行力 中国の「求心力(向心力)と成長戦略(増長戦略)」に基づく成長性
【質問3】米国だけでなく、中国からも電子産業における技術革新やイノベーションが多発する未来に、現実味を感じますか? 「現実味を強く感じた」by President T 感じる 中国発のイノベーションが世界に広がるとは限らない 現実味は高い。自国内に巨大な個人消費市場を抱え、AI革新が消費を喚起する

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