半導体市場が低迷している。特にここ数年の急激な成長をけん引してきたメモリーの落ち込みが目立つ。

 半導体業界は、浮き沈みが常の業界だ。半導体メーカーや装置・材料メーカーがうまく生き抜くためには、市場低迷期に何を成しておくべきかが、低迷の影響を最小化する上でも、反転時の商機を最大限につかむ上でも重要になると思われる。そこで今回のテクノ大喜利では、低迷する半導体市場の反転の糸口と冬の時代の身の処し方を議論した(表1)。

表1 「低迷する半導体、反転の糸口」をテーマにしたテクノ大喜利の回答
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半導体の春の訪れは目前か

 メモリー価格が低下している現在は、それを調達して利用する機器メーカーにとっては絶好のチャンスだと言える。一方、日本に数多くある製造装置や材料のメーカーにとっては、半導体メーカーの苦境は、設備投資の凍結や生産調整による売上減少を招く好ましくない状態だ。いずれの立場にいるにしても、いつ半導体の市況が反転するかは最大の関心事である。

 野村證券の和田木哲哉氏は、「半導体市場は、ほぼ最悪期を脱したと言える。回復時期として最も可能性が高いのは2019年9月だが、もっと早く回復している可能性もある。ロジックでは、台湾TSMCの受注が3月下旬より徐々に回復している。メモリーでは、米Amazon.comのAWS向けの韓国Samsung Electronics製DRAMのリコールが決定的トリガーとなって、余剰在庫の解消が一気に進む可能性が出てきた」とする。

 Grossbergの大山 聡氏は、「世界半導体市場統計(WSTS)のデータを見ると、メモリーには今でも4年周期の市況のサイクルがあることが分かる。前回のピークは2017年中盤だったので、市況の底は2年後の2019年中盤、つまり6月前後から反転するとみる」としている。

 東海東京調査センターの石野雅彦氏は、景気の先行市場である株価から半導体市場の行方を論じた。「半導体業界の代表的株価指数であるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は、2018年12月26日を底として回復に転じ、2019年4月3日には1年ぶりに最高値を再更新。その後も続伸している。株式市場では、5Gの普及やAIによる産業構造変革に伴う、半導体業界の将来の成長性を高く評価していると見られる」としている。

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