2018年10月16~19日に開催された「CEATEC JAPAN 2018」。2016年に主役を民生エレクトロニクス機器から「IoT(Internet of Things)」と「CPS(Cyber Physical System)」に変更して今年で3回目となる。今回は、最新技術にこだわらず自社の強みを前面に出した展示が目立った。

 ここ数年、CEATECが活況を取り戻しつつある。2018年10月に幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2018」の1日当たりの平均登録来場者数は歴代5位の39016人。同入場者数が2008年以来の数字に回復した2017年よりも、さらに多くの人を集めた結果となった。

 CEATEC復活のきっかけは、2016年の「IoT(Internet of Things)」と「CPS(Cyber Physical System)」の展示会への転換だ。この時、IoTやCPSの使い手となる電機業界以外の業界の企業が多数出展するエリア「IoTタウン」が初めて作られた。

 CEATEC JAPAN 2018で多くの来場者の注目を集めていたのもこのIoTタウンだ(図1)。転換初回の2016年は、電機メーカーが作った試作品をそのまま展示したり、パネル展示にとどまるものが多かったが、3回目となる今回は、異業種側から作りたいサービスを提案するデモや展示が相次いだ。

(a)CEATEC開催中のIoTタウンの様子
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(b)ローソンの展示に並ぶ人々
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図1 異業種からの出展が人を集める
電機業界以外の企業からの出展を集めたエリア「IoTタウン」の様子(a)。同エリアに出展したローソンの展示に並ぶ人々(b)。

 その代表がローソンの展示である。レジ打ちや金銭授受なしで会計できるレジ無しコンビニを披露した。「2025年までに全店舗に導入を目指す」(同社)と実用化に本気だ。

最新技術にこだわらない

 電機業界もCEATECの変化に合わせて展示の見せ方を変え始めた。例えば、富士通は今回の展示で技術の詳細よりも、その技術を使った実績を見せるようにした。「ここ2年の来場者を分析したところ、新サービスのヒントを探しにくる営業やマーケティング、企画開発の担当者が多くなっていることが分かった。そこで、今回はビジネスを変革する事例の展示に注力した」(同社)という。

 パナソニックは2017年まで出展していた総合電機メーカーが集まる1、2ホールから、部品メーカーが多く出展する6ホールに展示ブースを移した。新技術にこだわらず同社が持つさまざまな独自のセンサー技術を中心に展示して、来場者から活用のアイデアを探った(図2)。そのためのワークショップスペースを展示ブース内に設けていた。「Wonder LAB Osakaなどの自社の共創拠点で行うプログラムの一部を、CEATEC会場に持ってきた」(同社広報)という。

(a)ヒューマンセンシング
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(b)圧力センサー
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(c)匂いセンサー
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図2 来場者からアイデアを求める
パナソニックが展示したセンサーやアルゴリズムを組み合わせて人の緊張度を計測する「ヒューマンセンシング」(a)。ヒューマンセンシングに利用した圧力センサー(b)と匂いセンサー(c)。同社が独自開発したセンサーの使い方の1例を見せ、来場者から活用のアイデアを募った。

 ここからは、注目された展示について分野ごとに解説していく。

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