2019年5月、欧州企業が開発中の「空飛ぶクルマ」が相次いで離陸した。ドイツの新興企業であるLiliumが手掛ける「Lilium Jet」と、フランスのエアバス(Airbus)グループのAirbus Helicoptersが開発中の「CityAirbus」である。それぞれが新たな試作機と、その初飛行に成功したことを明らかにした。

 Liliumは、空飛ぶクルマのスタートアップ(新興企業)の中でも、総額100億円以上の出資を集めたことで注目を集めている企業である。CityAirbusは、エアバスグループが開発中の空飛ぶクルマの中でも、早期に実用化されると目されている機体だ。

 Liliumが披露したのは、エアタクシー向けの5人乗りの機体である。以前公開した試作機は2人乗りだった。垂直離着陸(VTOL)機で、搭載2次電池の電力でモーターを駆動し、ローター(回転翼)を回して飛行する「フル電動型」の機体である(図1)。ローターは、「チルト型」で、離陸時には、地面に対してローターが水平(ローターの回転軸を垂直)になるようにし、地面に向けて風を吹き付けて浮上する。浮上後、ローター部が地面に対して垂直、あるいは斜めに傾くように回転させて、水平方向の推進力を得て、目的地まで飛行する。これにより、垂直離着陸を可能にし、巡行時は大きな推力を得やすくする。

図1 浮上したLiliumの機体
エアタクシー向けで機体は5人乗りである。(画像:Liliumの公式動画をキャプチャーしたもの)
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