発表会に登壇したTesla CEOのElon Musk氏(画像:同社Webサイトの動画をキャプチャーしたもの)
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 「このハードウエアを搭載したTesla(テスラ)車はすべて、ソフトウエアのアップデートで完全自動運転になる」ー。米Tesla CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は2019年4月22日、同社がアナリスト向けに開催した自動運転機能などに関する発表会で、こうぶち上げた。

 同氏が言うハードウエアとは、車載コンピューター「FSD」である(図1)。発表会ではFSDの性能や、FSDに搭載した新しいSoCをアピール。さらに、完全自動運転を生かしたロボットタクシー事業やカーシェアサービスなども紹介した。

図1 完全自動運転向け車載コンピューター「FSD」
Teslaが完全自動運転の必要条件とうたう演算処理性能144TOPSを達成した。(画像:同社Webサイトの動画をキャプチャーしたもの)
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 同社はこのFSDを、2019年3月から量産している電気自動車(EV)「Model S」「Model X」、同年4月から量産の「Model 3」のすべてに搭載し始めたという。オプションなら既に搭載できていたもよう。コミュニティーサイト「Tesla Motors Club」内の2018年10月の投稿として、Model 3注文時のオプションとして表示されるFSDに関する質問があった。

 2019年内には、Model S/3/Xを合わせて週1万台体制で量産可能にする。2020年には、小型SUV(多目的スポーツ車)「Model Y」やEVトラック「Model Semi」にも搭載する予定という。その結果、2020年中ごろには、FSD搭載のTesla車は100万台以上に達するとみる。法律などの各種規制がクリアされれば、2020年にもロボットタクシーを始められるとした。

ロボットタクシーなら1年強で元

 発表会では、ロボットタクシーの採算性についても言及。例えば、ロボットタクシー1台当たりの運行コストは、1マイル当たり0.18米ドルで、所有車の同0.62米ドル、ライドシェアの同2~3米ドルに比べて安価だという。その結果、1マイル当たりの粗利(Gross Profit)として0.65米ドルを確保できると試算。ロボットタクシー1台当たりで1年間に生じる粗利は約3万米ドルに達するとみている。

 ロボタクシー1台当たりのコストは、3万8000米ドル未満だという。前述の粗利を得られるとすれば、1年強で元が取れる計算になる。車体寿命は走行距離換算で100万マイルほどとみる。年9万マイルほど走行すると仮定すると、寿命は11年となる。なお、ロボットタクシーは2020年に量産予定の車載電池で1kWh当たり4.5マイル走行できるとする。

 さらに、ライドシェアが可能なネットワークサービス「Tesla Network」も紹介(図2)。Tesla車の所有者はスマートフォンアプリを通じて、友人や職場の同僚、SNS上の知り合いなど、信頼が置ける人々に貸し出せる。

図2 ライドシェアサービス「Tesla Network」向けアプリ
所有者が利用しないときに自身のTesla車を貸し出すことで収入が得られる仕組みである。(画像:同社Webサイトの動画をキャプチャーしたもの)
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