日本電産の永守重信氏は「月単位でこれほどの落ち込みは46年間経営していて初めて」と語る
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 米中貿易摩擦が産業界に深刻な影響を及ぼしている。長らく順調に成長してきた企業の業績に陰りが出てきた。米Apple(アップル)や韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の2018年10~12月期連結決算は、前年同期比で減収・減益。米NVIDIA(エヌビディア)は、同年11月~2019年1月期の連結売上高予想を2割近く下方修正した。日本企業では、パナソニックや三菱電機などが相次いで2019年3月期の通期連結業績予想を下方修正している(表1)。

表1 通期業績を軒並み下方修正
2019年3月期(安川電機は同年2月期)の通期売上高や営業利益を下方修正した主な日本企業についてまとめた。前期実績比で減収・営業減益となる企業も少なくない。
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 米中貿易摩擦の影響は多岐にわたるが、端的にいえば、米中両国が追加関税措置を発動したことで、中国をはじめとする世界経済が失速。スマートフォンなど最終製品の需要減や、データセンター投資の抑制といった事態を招いた。その影響は、最終製品にとどまらず部品や生産設備にも及んでいる。

前年度割れを覚悟

 各社が業績予想を下方修正したことからいえるように、多くの企業にとって期末となる2019年3月まで影響を受けるのは必至だ。問題は、新年度を迎える同年4月以降も影響が続きそうなことと、需要が回復する時期を見定めにくいことである。

 例えば、ソニーは2019年度(2019年4月~2020年3月)におけるイメージセンサーの販売数量が2018年度よりも減少するという見通しを示した(図1)。スマートフォン市場の減速を、主な理由として挙げている。

図1 イメージセンサーの販売数量が減少
ソニーは、2019年度(2019年4月~2020年3月)におけるイメージセンサーの販売数量が2018年度比で減少すると見ている。スマートフォン市場の減速を主な要因に挙げる。図は、スマートフォン向け積層型CMOSイメージセンサー「IMX586」。(図:ソニー)
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 近年、スマートフォンの背面にあるアウトカメラでは、画質向上や多機能化を目的として複数のカメラモジュールを搭載する「複眼化」が進んでいる。その分だけイメージセンサーの需要も増え、スマートフォン向けイメージセンサーで圧倒的なシェアを占めるソニーにとっては追い風のはずだが、それでも前年度割れを覚悟しなければならない状況だ。

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