台風19号が関東・東北地方に残した爪痕の大きな特徴は、破堤や越水の多さだ(写真1)。2019年10月28日時点で確認された140の決壊箇所のうち、国が管理する地点は7河川12カ所に上る。

写真1■ 茨城県常陸大宮市下伊勢畑で約250mにわたって決壊した那珂川の堤防。国の管理区間。周囲の堤防に比べて低く、整備計画の高さには80cmほど足りていない区間だった(写真:日経 xTECH)
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 「過去数十年で直轄の堤防がここまで多く決壊したことはないのではないか」。国土交通省水管理・国土保全局治水課の畑山作栄課長補佐は、台風19号の被害についてこう話す。

 大きな被害を出した18年7月の西日本豪雨では、堤防の決壊が国管理の小田川で2カ所と都道府県管理河川で35カ所の計37カ所だったのと比べると、今回はその4倍近い。浸水面積も極めて広く、3万2300haほど。約1万8500haだった西日本豪雨を上回った。

 被害をもたらした一因は、河川流域での降水量の多さだ。気象庁によると台風19号の降雨で、12時間降水量が観測史上最高を記録した地点は120カ所もある。流域全体で雨が長く降り続いて川の支流から大量の水が集まった結果、本流の水位が上がり、水を流しきれなくなった。

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