効果を実感できるかどうかが鍵を握る
(写真:日経コンストラクション)
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 エイト日本技術開発関西支社国土インフラ部河川・港湾グループの田中栄吾サブマネージャーは、河川や砂防分野の設計技術者の他にもう1つの顔を持つ。同社の本社が直轄する技術本部CIM推進室長という役割だ。

 社内にCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を導入する効果を説き、活用を促す“CIMの伝道師”として奔走する。CIMを扱えるようにするためのハードやソフトの整備から、人材育成、試行プロジェクトの企画・実施まで担う。

 同社がCIMの推進に向けて予算を付け、専門組織を立ち上げたのは2016年度のこと。室長に就いた田中氏は「トップランナー施策とユニバーサル施策の2つに分けて活動を進めることにした」と言う。

 前者は、維持管理の効率化など将来のCIMの高度利用に向けて技術開発を進める施策だ。CIMを扱うのが得意な人材を中心に研究を進め、社内マニュアルを整備し、ノウハウを蓄える。設計者の立場から、CIMのソフトウエア会社に新しい機能の提案もする。

 後者は、現時点でCIMの活用効果が高いと認められる項目に全社員で取り組む施策だ。3次元モデルを作成して土工事の掘削土量などを比較検討したり、合意形成や施工条件を確認したり。誰でも習得しやすく、仕事が楽になったと感じやすい内容に的を絞り、全国の支社を回って研修会を催す。

 田中氏が目指すのは、ボトムアップ型の普及だ。「管理職はCIMで何ができるのかといった概念が分かっていればよい。むしろ大切なのは、実務を担う設計者がCIMの効果を実感できるかどうか。ここが人材育成も含め、早期普及の鍵を握る」と田中氏はみる。

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