「CASE」「MaaS」「ADAS」──。横文字ばかりで取っつきにくい印象があるかもしれないが、いずれも自動運転を軸とする先進的なモビリティーの技術動向を知るうえで欠かせないキーワードだ。未来の道路を見通すために、必要な知識を整理しておこう。

Q 自動運転技術はどこまで進んでいる?

 日本政府が自動運転の技術水準の目安として採用する米国の自動車技術者協会(SAE)の基準では、自動運転のレベルを6段階に分類している。手動運転をレベル0に据え、「人が運転できる全ての条件下において、全ての運転タスクを実施できる」水準をレベル5とする(図1)。

図1■ 運転の主導権がシステムに移る「レベル3」の壁は高い
国土交通省などの資料を基に日経コンストラクションが作成
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 現在の市販車の大半はレベル0~2に該当する。レベル3以上の技術開発を巡っては、米アルファベット傘下の米ウェイモや米ウーバー・テクノロジーズといったIT企業の他、自動車メーカーやスタートアップなどが激烈な競争を繰り広げる。

 レベル0~2の自動車は、運転の主導権と責任がドライバーにある。一方、レベル3以上はその両方を運転システムが握る。

 ただし、レベル3では緊急時にドライバーが操作へ介入する。この時、操縦中の事故責任はドライバーにある。システムがドライバーの状態を常に把握して、必要なときに権限をスムーズに移行する技術が不可欠で、難度が高い。このため、一足飛びに「高度な自動走行」であるレベル4以上を目指すのが現実的と見る専門家は多い。

自動運転タクシーが公道に

 技術の進展に合わせ、自動運転を実用化するための法整備を各国が急いでいる。ドイツは17年の道路交通法の改正で、ドライバーがハンドルを放して走行できるようにした。

 米国の一部の州では、公道でレベル4の無人運転の走行試験を行える法制度を整備済み。ウェイモは18年から米アリゾナ州で自動運転タクシーの商用サービスを始めている。

 日本でも19年5月に改正道路交通法案が成立。レベル3の自動運転を実用化する体制が整った。緊急時にドライバーが手動で運転可能な状態であれば、システムによる自動走行中にスマートフォンなどを操作できるようになる。

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