新事業や生産性向上の取り組みに重点を置いた研究開発への投資が、企業の規模を問わず増加している。好業績を生かして技術研究所の新設、建機の自動化やAI技術の開発に注力する。開発費をどう回収していくかという視点も必要だ。

他産業に比べて低い傾向にある建設会社の研究開発費が、好調な業績を下支えにして徐々に増えている(図12)。

図1■ 大手4社の研究開発費は全体の売上高の1%に近づく
大手建設会社4社における研究開発費などの単純平均の推移。研究開発費は各社の有価証券報告書から抜粋。アンケートを基に日経コンストラクションが作成
[画像のクリックで拡大表示]
図2■ 準大手9社の研究開発費は5年で1.8倍に
準大手建設会社における研究開発費などの単純平均の推移。2018年4月~19年3月に決算を迎えた期の全体の売上高が2000億円、土木の売上高が500億円を超え、研究開発費を公表している9社を対象とした(大手4社は除く)。研究開発費は各社の有価証券報告書から抜粋。アンケートを基に日経コンストラクションが作成
[画像のクリックで拡大表示]

 経済産業省が2018年に実施した調査によると、主要産業の研究開発費は単体売上高の約4.2%だ。数年前まで、大手建設会社の研究開発費は売上高の0.6%前後と少なかったが、近年は右肩上がりで、1%に近づく勢いだ。準大手の会社でも、この5年間で1.8倍に増加した。

 主な使い道は、現場の生産性向上だ(図3)。好景気で資金に余裕があるうちに、施工の省人化や効率化を図る。大林組や清水建設、前田建設工業は、技術研究所を改修・新設して研究体制を整えている。

図3■ 建機の自動化は大手以外でも取り組んでいる
人手不足解消のために取り組んでいる生産性向上策を複数回答で選択してもらった。数値は回答した会社の割合。吹き出しは自由回答から抜粋した。有効回答数は129社。アンケートを基に日経コンストラクションが作成
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。「日経コンストラクション」定期購読者もログインしてお読みいただけます。今なら有料会員(月額プラン)が12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら