工程管理の旗(目標)を立てる際に、注意しなければならないのが工期と原価の関係だ。工期を短縮すると原価が上がることもあるからだ。最も低い原価で施工できる工期を求め、工期短縮と原価低減の両立を図ることが重要だ。(日経コンストラクション)

講師:降籏 達生(ふるはた・たつお)氏
講師:降籏 達生(ふるはた・たつお)氏 1961年兵庫県生まれ。83年に大阪大学卒業後、熊谷組に入社。95年に退社し、98年にハタコンサルタントを創業し代表として現在に至る。コンサルティング実績は2000件を超える(写真:ハタコンサルタント)
(イラスト:山田 タクヒロ)
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 前回は、工期短縮の鍵となる工程管理5つのポイントの1つ目、「旗を立てよ」について説明した。工程管理では、目標というゴールを設定することが旗を立てることに当たる(図1)。

図1 ■ 工程表の作成手順
  • (1) ゴールの設定=引き渡し日か、余裕をみたゴールを設定する
  • (2) 要求事項を確認する=条件漏れがないように確認する
  • (3) 作業の項目や手順の洗い出し=工事の進行に必要な作業を抽出する
  • (4) 所要日数の算出=工程歩掛かりを基に、各工種の所要日数を算出する
  • (5) 工程間のつながりの確認=各工種の施工順序を確認する
  • (6) 工期と人工の調整=必要な工期と配置できる作業員数を調整する
  • (7) 労務の山崩し=作業員数をできるだけ平準化する
  • (8) 実質工程と暦日工程を知る=実質日数に休日や休工日を考慮する
  • (9) 工程表にまとめる=(5)~(8)を工程表に記載する
  • (10) 全体工程に合わせる=(5)~(8)を調整してゴールに合うように調整する

 ゴールは、発注者や近隣住民、社内関係者など、工事に関わる立場によって異なる。発注者であれば、大半が引き渡し日だ。社内関係者なら次の工事の着工前が多いだろう。そうした様々な関係者の要求を調整し、工程管理のゴールを設定する。

 その際に注意しなければならないのが、工期と原価の関係だ。いくら工期を短縮しても、コストが大幅に増えれば、発注者は満足しない。自社の経営者も同じだ。追加支出を抑えながら工期短縮を図ることが、工程管理のゴールの設定では重要だ。

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