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建設×ICT(情報通信技術)、建設×ロボットなど、異分野との融合が始まった建設産業。一方で、そうした“外部”のシーズを十分に生かすには、技術力に加えて新たな仕組みも必要だ。国土交通省の施策や考え方について、この7月、国土交通事務次官に就任した森昌文氏に聞いた。(聞き手は野中 賢)

(写真:鈴木 愛子)
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この7月に事務次官に就任されましたが、その前から技監として、ビッグデータやAI(人工知能)など、先端技術の建設分野への導入に熱心に取り組んでいますね。

 以前から、建設産業に新しい技術や材料、工法、仕組みを取り入れようと考えてきました。背景にあるのは担い手不足や働き方改革です。最近ではビッグデータやAIなど、新しいツールがいろいろ開発されてきました。それらを建設分野の新技術とうまく融合できないか。

 例えば、生産性向上のためのコンクリート二次製品。これまでは、メーカーの開発技術者が経験や勘を頼りに、現場のニーズを想像しながら新製品を開発してきました。それを営業担当者が現場に持っていって、現場の技術者とキャッチボールして仕上げていく。そうやって試行錯誤しながら新技術を開発してきた。

 でも、たまたま行った現場でニーズをうまく拾えないと生産性向上につながる製品ができないし、いい製品ができた場合でも広がりに限界があるといった課題があります。

 その課題をどう解決するか。私が考えているのが、業務や工事の完成後に蓄積される電子納品データの利用です。