建設用クレーン大手のタダノが、新工場の用地として香川県から購入した埋め立て地の陥没を巡り、県と争っている。

 同社は2019年5月31日、埋め立て地の地盤が陥没したのは県の施工に不備があったからだと主張。2億7280万円の損害賠償を求めて高松地裁に提訴した。請求額の内訳は、陥没の対策工事費が1億7280万円、工期遅延による損害金が1億円だ。高松地裁は6月3日にタダノの訴えを受理している。

 県とタダノが売買契約を結んだのは、県が開発を進めた高松港香西西地区埋立地の19.8haの分譲地だ(写真1)。売買契約書では、土地の引き渡し後に隠れた瑕疵を発見しても損害賠償の請求や契約の解除はできないと規定している。地盤沈下や建物の損傷などは、土地購入者が自費で対応しなければならない。

写真1■ タダノが香川県から購入した高松港香西西地区埋立地の造成中の航空写真。完成後に埋め立て地の一部が陥没した。タダノによると、写真中央に見える“桟橋”のような部分が内護岸だという(写真:国土交通省四国地方整備局)
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 これに対し、タダノ総務部の山下猛部長は、県との売買契約に関して、「予測できない欠損があって損害が発生した場合は、県が責任を負うとの特則が設けられている」と説明する。契約内容からみれば、裁判では「分譲地の陥没が予想できたか否か」が争点になる可能性が高い。

 浜田恵造知事は19年7月16日の定例会見で、「埋め立て工事に関して県の不備はなかったと認識している」と発言。「県は瑕疵担保責任を負わないと考えていることから、裁判所において県の考えを主張していく」と、争う姿勢を示した。

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