国土交通省八ツ場ダム工事事務所が発注した道路工事で、完成後の補強土壁に基準値を超えるはらみ出しが発生した。施工者が、背面の盛り土の施工中に、土質が変わっていると気づきながら、そのまま工事を続けたことが原因とみられる。

 国交省関東地方整備局は、施工者の吉澤建設(群馬県長野原町)を2019年6月21日から2カ月の指名停止とした。

 問題が生じたのは、八ツ場ダム建設に伴う町道の付け替え工事。斜面に高さ約10mの補強土壁を構築し、その背面に盛り土して道路を造る。

 補強土壁とは、コンクリート製や鋼製の壁面部材と、そこから背面の盛り土に水平に挿入した補強材から成る擁壁だ(写真1、2)。補強材と土との間に生じる摩擦を利用して、ほぼ垂直な壁面を支える。この町道では、帯状の補強材(ストリップ)を複数の層にして盛り土に挿入する「テールアルメ工法」を採用した。

写真1■ 吉澤建設が施工した補強土壁の全景。2018年1月の完成検査後、壁面の一部に基準値を超えるはらみが生じていると発覚した(写真:国土交通省関東地方整備局)
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写真2■ 施工の様子。土と帯状の補強材を幾層にも積み重ねる(写真:国土交通省関東地方整備局)
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