これを押さえておけば成果を出せる。知らないと痛い目にあう――。先進企業やIT企業への徹底取材を通じて、RPA導入の勘所を「格言」としてまとめた。早速見てみよう。

導入効果は損して得取れ

 「RPAのソフトロボを数台作ったものの思うような効果が得られない。どうすればいいでしょうか」。オリックス・ビジネスセンター沖縄(OBCO)の松田貴久美業務編成部IT企画チームマネージャーは、他社のRPAユーザーからこんな悩みを打ち明けられたことがある。OBCOは2016年にRPAを利用し始めた先進企業の1社。現在100体のロボットを稼働させている。

 松田マネージャーに相談した担当者が期待していたのは「PC作業の削減分を時給で換算した金額が、RPAツールの費用やシステム開発費用を上回る」というコスト面の効果だった。ところが導入コストの方が高く付いてしまったという。

現場のストレス解消にも効果

 「目に見えない効果にも着目すべきだ」。松田マネージャーはこう指摘する。作業ミスへの不安や単調な繰り返し作業のストレス。これらをRPAで解決すれば「日々の業務に対する担当者の心理的な負荷を減らせる」(同)。単純なコスト比較にとらわれず、広い視野でRPAの導入効果を見る考え方だ。現場のストレスが減れば生産性向上などの効果が見込め、結果として導入コストを上回る金銭的な効果にもつながる。

 損して得取るRPA活用を実践している1社が明電舎だ。2018年4月にRPAの全社展開を始めた同社は対象業務を選ぶ際、作業ミスのプレッシャーを感じやすい重要な作業やモチベーションを保ちにくいルーチンワークに重点を置いた。4000時間以上のPC作業を自動化できたことに加え「苦労していたPC作業から現場担当者を解放できた」(鈴木典芳情報システム部長)と、自動化によるコスト削減以上の手応えを感じている。

図 RPAの導入に踏み切れない企業の課題と解決策
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