世界で700兆円とも言われる「食」の産業がITで変わる。ハングリーに攻める新興勢と、受けて立つ既存勢力。食の市場をITで変革する「フードテック」の最前線を追う。

食の市場をITで変革する「フードテック」が盛り上がっている。世界80億人の胃袋を狙い、外食や食品に加えて家電やITなどの異業種が参入。食の市場にITの波が押し寄せる。

 食市場の米投資会社アグファンダーによれば、2017年のフードテックへの投資額は100億ドル(1兆1000億円)を超えた。2015年以降、外食など消費者に近い下流工程への投資が増えている。シグマクシスで食をテーマにしたイベント「スマートキッチンサミット ジャパン」を担当する田中宏隆ディレクターは、フードテックに関する世界の市場規模を700兆円と見積もる。

世界的に見た食周辺の技術への投資傾向
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 食市場に関わる企業は幅広い。2018年8月にシグマクシスが都内で開催したスマートキッチンサミットの参加企業は食品飲料メーカー、家電メーカー、流通小売、住宅・キッチンメーカーなど多岐にわたった。提供する商材や業態はハードウエア、サービス、卸・小売り、外食と幅広く、それぞれに消費者の行動を掛け合わせれば、多様なビジネスチャンスがある。

フードテック分野への主な事業者と参入エリア
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 食生活の変化も市場拡大に拍車をかける。国内では外で購入して家で食べる「中食(なかしょく)」が増え、自宅で調理する「内食」は減り外食は横ばいが続く。

1人当たりの食料の実質金額指数の推移(1987年を100とした)
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 調理にかける時間も減少。女性の社会進出が進むのと並行して、いわゆる「時短料理」が増えた。

夕食作りの所要時間
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