過半の人が、もはや現金を持ち歩いていない――。記者が上海で若者を中心に街頭調査を敢行したところ、キャッシュレス化が進む中国社会の実像が明らかになった。

図 現金の所有率と最後に利用した時期
6割が現金を持たず、半数は1カ月ほど現金を使っていない(注:回答の構成比を四捨五入しているため、合計は100%にならない)
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 「現金を出すのが恥ずかしい、申し訳ない」。記者は上海の滞在中、そう思うことが何度もあった。渡す相手は現金をほぼ使わない。支付宝(アリペイ)や微信支付(ウィーチャットペイ)が行き渡った中国で、割り勘や支払いの際に現金を渡すのははばかられた。

 露店でのスマホ決済はもはや当たり前の光景だ。客は店主に「給我這個(これください)」と言い、商品を指さしながらスマホで店頭のQRコードをスキャン。店主は商品を袋に詰めながら、客がスマホに入力した価格を一瞥し、商品を手渡す。その間わずか20秒だ。

図 店頭のレジでスマホ決済の割合を調査した結果
店頭で現金を出す顧客は1割程度(調査概要:各店舗で決済をする人数をカウントした)
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 タクシーでもネット決済は当たり前だ。17歳からタクシー運転手をしているという40代の男性ドライバーは「流しで乗せるのは1割くらいになったね。9割は配車アプリで、決済もネットだよ」と笑う。

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