金融から製造・サービス業へ、大手から中堅中小へ――。PC操作を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が一段と身近な存在になりつつある。先行企業への取材を基に、RPAを徹底的に使い倒すための勘所と注意点を48個示そう。

RPAを活用して成果を挙げている企業には共通点がある。適用業務の見極めに十分な手間と時間をかけていることだ。単純なPC操作に加え、システム間のデータ連携に使う企業が増えている。

RPA21 推進役は現場から

 導入に適する業務を見極めることがRPA導入の最大のポイントと言っても過言ではない。高い効果を得るのも不発に終わるのも、適用業務次第だ。適用業務を見極めるために必要になるのが、現場の業務をよく知る担当者だ。現場に詳しい人に、RPA推進の使命を担わせる【RPA21】。

 多くの企業に言えることだが、現場のPC作業の詳細をマニュアルなどにまとめているケースはまれ。詳細な作業手順は現場担当者しか知らないところが珍しくない。PC操作をRPAに代替させるには、どんな作業を任せるかを実際に操作するなどして明確に示すことが欠かせない。「この仕事をよろしく」といったざっくりとしたあいまいな指示は通用しない。

 だからこそ「業務を知り、主体的にRPAの適用を担う推進役が欠かせない」とRPAテクノロジーズの大石純司最高技術責任者(CTO)は指摘する。

 2017年1月からRPAの導入を始め、既に200種類以上のソフトロボを稼働させているSMFLキャピタルは、全部署で「RPAアンバサダー」を1人ずつ任命して推進役を担わせている。RPAアンバサダーは部署ごとの検討会などを主催して、自動化する業務を選んだりソフトロボを開発したりする。

RPA22 改めて要件定義の能力が問われる

 加えてIT部門には従来のシステム開発にも増して高い要件定義の能力が求められる。PC画面上で操作するボタンを1つ間違えるだけでも、ソフトロボは動かなくなるからだ。現場の業務担当者ときめ細かくコミュニケーションを図り要件をまとめ上げるスキルを培う機会と捉えよう【RPA22】。

図 SMFLキャピタルがRPA導入検討により得た効果の例
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写真 SMFLキャピタルのRPA導入検討会の様子
(写真提供:SMFLキャピタル)
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