訪日外国人の増加などによりANAホールディングスの業績が好調だ。一方で、30年間変わらない仕事のやり方や猛追する競合への危機感も高まる。危機を乗り越え、成長を続けるため、デジタル変革に挑む。

 ANAグループの業績が好調だ。持ち株会社のANAホールディングス(HD)の2019年3月期決算は売上高が初めて2兆円の大台に達する見通しである。2010年と2014年に実施された羽田空港の発着枠の増枠や、ここ数年の訪日外国人客(インバウンド)の増加などを背景に、就航地の増加や中~大型機の購入、「Peach」「バニラエア」ブランドの格安航空会社(LCC)事業の統合などを積極的に進めた結果だ。

図 ANAホールディングスの連結売上高・営業利益の推移
売上高は初の2兆円の大台に(出所:ANAホールディングス)
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 現在の中期経営計画の最終年となる2023年3月期は売上高2兆4500億円、営業利益2200億円を見込む。2020年に羽田空港の発着枠が再度増枠され、東京オリンピック・パラリンピックなどによる需要増を期待する。

 足元の事業も勢いづく。2019年4月から新しい政府専用機の整備事業を受託し、2019年5月24日には総2階建ての超大型機であるエアバスA380型機を成田-ハワイ・ホノルル線に投入して営業運航を始める。就職人気ランキングも10年以上ベスト3圏内だ。

迫る人手不足、JALも猛追

 ただしANAグループは好調さを手放しで喜んではいない。改善しなければいけない課題があるからだ。

 例えば人手不足。空港部門の地上支援(グランドハンドリング)部門など、日々の運航を支えるオペレーションは「30年以上ほとんど変わっていなかった」(ANAの清水信三専務執行役員)。

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