商品説明では、顧客に商品の価値を印象づける必要がある。効果的なとっておきの7つのテクニックを紹介しよう。アピールする価値を絞り込み、笑いを取りにいくのも効果的だ。

 前回までに商品説明の仕方を解説しました。商品説明の流れは以下の通りになります。

  • ターゲット顧客に対してPRすべき価値として、「直接価値」「間接価値」をそれぞれ洗い出す
  • 説明やデモンストレーションのストーリーを作成し、その中でどのように価値を盛り込むのかを決めていく
  • 価値を印象づけるために使うテクニックを決める

 ストーリーを決める際は、複数のストーリー案を作成し、優先順位を付けるようにします。これまで説明してきたストーリー作りの流れと基本的に同じです。

 今回は商品の価値を顧客に印象づける7つのテクニックを説明します。

1. 集中

 価値(機能や特徴)をたくさん説明するのではなく、数点に絞り込んで説明します。絞り込むことでそれぞれの印象が深くなります。

 絞り込む際は、ターゲット顧客や市場の状況など、様々な要素を加味します。その際に見落としがちなのは「顧客が求める成果」です。

 顧客にとって最終的な目的は「商品の導入」ではありません。商品を導入・使用して「成果を得る」ことです。顧客が望む成果は「在庫の削減」「リードタイムの短縮」「経費の削減」「受注率の向上」など様々です。

 集中のテクニックを使う場合、まず「顧客が求める成果は何か」を定義します。その後、「その成果を実現するために必要な価値は何か」を考えて、訴求する価値を絞り込みます。

2. 空白

 説明の途中で間(ま)を置いてから重要な部分を説明するテクニックです。注意を引き付ける効果があります。

 講義形式で説明する際は、強調したい部分の前で間を置きます。出席者全員の顔を眺めてから、印象づけたい内容を話し始めるようにします。

 少人数の場合、単純に間を置くとテンポが悪くなります。忘れたふり(思い出すふり)をしたり、考えているふりを入れたりするといいでしょう。「既存顧客から最も喜ばれている機能はそうですね……。そう、一番喜ばれている機能はXXです!」といった使い方をします。

3. 想像喚起

 利用シーンを併せて説明し、具体的なイメージを持ってもらうテクニックです。例えば「生産スケジュールの精度が上がります」と言う代わりに、次のように説明します。「営業さんからクレームが上がってきて、生産遅延のおわびの書面をお客さまに書かれたそうですね。この製品を使えば、生産スケジュールの精度が上がるので、もうおわびを書かなくて済みますよ。コストも削減できるので、社長から表彰されるのではないでしょうか?」――。

 他社の導入例を挙げるのも効果的です。「XX社はこれまでパート社員の残業が多く、定着率が悪かったそうです。それが本システム導入後は生産性が上がり、残業が減りました。定着率もXXパーセント上がり、全社会議で人事部長からお礼を言われたそうです」などと言うのです。

4. 背景・経緯

 「品質」「レスポンス」など、数値では表現しにくい価値は言葉で説明しても納得感が薄いものです。こうした価値について納得感を出すために背景や経緯を付け加えます。

 「当社製品の品質は高く、安心してご利用いただけます」ではなく、「当社製品の開発とテストにはXX手法を取り入れており、他の開発会社が視察に来るほどです。品質には自信がありますのでご安心ください」などと説明します。

 あるいは、「当社製品はXX業界に適した機能となっています」の代わりに、「当社は創業当時よりXX業界向けの開発を多く手掛けています。その経験を通じて蓄積したノウハウをパッケージ化することで、XX業界に適した機能を提供いたします。XX業界ならお任せください!」などと言います。シェアの情報や導入事例を併せてアピールすると、より効果的です。

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