SAKURAプロジェクトは幾多の危機に直面しながら成功を果たした。各局面での様々な改善策は業種や開発規模を問わず、あらゆる企業の参考になる。ITプロジェクトを成功に導く、普遍的で不変ともいえる5つの鍵を示そう。

 JALの更正計画に記された取り組みの中で最後まで残っていたのが基幹システムの刷新だった。その使命を担ったSAKURAプロジェクトは更正計画案の策定から7年余り、800億円超を投じて開花した。何度も危機に直面しながら完遂させた手法は、業種や開発規模を問わず、様々なシステム刷新プロジェクトにとって普遍的に役立つ。

図 プロジェクトのつまづきと改善策
一歩間違えばSAKURAは開花しなかった
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 第1がプロジェクトの拡大を防ぐスケジュールファーストだ。特に試行錯誤を前提とするアジャイル開発では必須といえる。「靴に足を合わせる」ことを前提に、カスタマイズする場合もベース製品の良さを損なわない範囲にとどめる。機能追加は売り上げや競争優位性などに照らしてどうしても必要な要件に絞り、本番稼働を死守する。

 第2に、クラウドサービスを使うアジャイル開発ではテスト工程の80点主義もスケジュールファーストに不可欠だ。100点を目指すとテストに時間を取られすぎる。致命的なバグが無いと判断したら、微細なバグは問題が顕在化してから直すものと腹を括る。

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