AI、IoT、ブロックチェーン――。デジタル技術が企業経営を左右する重要な要素となりつつある。会社にとって「デジタル人材」は貴重な戦力だ。労働時間や年収の実態はどうか。5年後のキャリアをどう捉えているか。どのような意識で仕事に臨み、どんな課題を抱えているのか。独自の3000人徹底調査によりデジタル人材の実態を探る。

 「技術革新のスピードが速すぎて、5年後10年後が見通せない」(30代、システムインテグレーター)、「AI(人工知能)が当たり前に活用される時代に向け、AIエンジニアへの転身にチャレンジしたい」(30代、ソフトハウス)──。

 企業のデジタル化を担う「デジタル人材」は様々な期待と不安を抱えつつ、活動範囲を広げている。日経 xTECHが2930人に対して実施した調査結果を基に、労働時間や年収、キャリア、副業への関わり、将来展望などの実態を紹介しよう(調査概要は末尾)。

DXプロジェクト経験者は27%

図 回答者の担当業務(n=2925、複数回答)
AI、IoTの担当は約1割
[画像のクリックで拡大表示]

 回答者の年齢は20代から70代以上まで幅広く、平均年齢は47歳だった。「担当する業務」を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「ITシステムの開発・運用」(54.2%)と「ITシステムの企画」(31.8%)だ。「セキュリティー関連」(18.0%)、「ハードウエア/組み込みソフトウエア関連」(14.2%)、「IoT関連」(11.7%)が続く。「AI関連」は7.8%だった。

 「その他のIT/デジタル分野」(9.2%)としては、システムの品質管理やデジタルに関わるサポート、家庭用ゲーム機ソフトの開発などが挙がった。デジタル人材が携わる業務の広さがうかがえる。

図 デジタル活用プロジェクトへの参加状況(n=2930)
研究開発/専門IT職の半数が参加(注:「現在、参加している」「以前に参加したことがある」の合計)
[画像のクリックで拡大表示]

 デジタル変革(DX)プロジェクトに「現在参加している」と答えたのは18.4%。「以前に参加したことがある」(8.6%)と合わせて、DXプロジェクトの経験者は27.0%と4人に1人程度だ。ただ、「参加する予定・可能性がある」は32.9%に上り、近い将来DX経験者は2倍以上に増えそうだ。

 担当業務別に見ると、プロジェクト経験者が最も多いのは「研究開発/専門IT職」(48.2%)だ。研究開発/専門IT職は「セキュリティー関連」「IoT関連」「AI関連」「IT/デジタル分野の研究開発」をまとめたものを指す。これらの業務を担う人材がAIなどの先端技術に携わり、DXプロジェクトで中心的な役割を果たしていると考えられる。

図 デジタル活用プロジェクトの状況(n=793)
実証実験または調査中が49.7%
[画像のクリックで拡大表示]

 DXプロジェクトの実施状況を尋ねたところ、「実証実験中」が22.8%、「調査・検討中」が26.9%だった。半数は調査または実証実験の段階にあると分かった。

 実証実験が完了しても実用化に進めるとは限らない。「本番環境で実用化したか近く実用化する」が16.0%、「実用化に向け開発中」が22.7%に達する一方で、「実証環境で運用しているが実用化は未定」も6.8%あった。自由意見には「実用化のメドはたったが凍結中」といった指摘が見られた。

この先は有料会員の登録が必要です。「日経コンピュータ」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら