GAFAと呼ばれる米IT大手は人々の日常に深く入り込み、日本を含む世界の様々な市場を次々と独占している。GAFAの強みともろさを検証する。

GAFAと言えばプラットフォーマー、こんな解釈がすっかり定着した。だが真の強みはプラットフォームだけにあるのではない。GAFAに挑むには彼らの正体を知り、強みを理解する必要がある。

 GAFAすなわち米グーグル、米アップル、米フェイスブック、米アマゾン・ドット・コムはどれだけ強いのか。まず売上高と営業利益、時価総額の全てが国内トップのトヨタ自動車と業績を比べてみよう。

図 米巨大プラットフォーマーとトヨタ自動車の売上高・営業利益と時価総額の比較
収益で並ぶも時価総額に2~4倍の差
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 売上高と営業利益に限れば、トヨタは決してGAFAに見劣りしない。トヨタの連結売上高は29兆3795億円(2018年3月期、以下同じ)。GAFAの中で売上高が最も大きいアップルは29兆2154億円(2018年9月期、以下同じ)でほぼ同規模だ。営業利益を見るとトヨタは2兆3998億円。アップルはトヨタの3倍以上の7兆7987億円だが、GAFAの他の3社についてはトヨタとほぼ変わらない。

 トヨタとGAFAの差が顕著なのは株式の時価総額だ。トヨタは約22兆円であるのに対し、グーグルの親会社のアルファベットとフェイスブックは2倍近い約42兆円。アップルとアマゾンは約4倍の約90兆円に達する。

 時価総額は世界の投資家からの成長に対する期待の大きさを表す。GAFAは投資家の期待を背負い、勢力をいっそう拡大していく可能性が高い。

収益源の豊富さが強み

 GAFAのビジネスモデルは「プラットフォーム型」と呼ばれる。利用者や企業が参加する共通の基盤(プラットフォーム)を活用することによって、新たな価値を生み出す。

 プラットフォーム型の強みは多数の収益源を持つところにある。様々な商品やサービスを組み合わせて提供する際に企業から手数料や広告収入を得て、消費者からは利用料などを得る。一部機能については利用者を獲得するためにあえて無料で提供する。

 参加者や企業が増えるにつれて事業規模が拡大するだけでなく、集まった情報やノウハウを活用して付加価値をより高められる。利用者が増えるほど経済価値が高まる「ネットワーク効果」と呼ぶ経済法則やデータをテコに成長を加速させる。そのスピードと威力が時価総額の高さにつながっている。

 当然、反発も呼ぶ。国内外でGAFAを標的にした法規制の動きが活発になっているのはその表れだ。

 国内では総務省や経済産業省、公正取引委員会が合同でGAFAに対する新たな規制の枠組みを検討している。海外では欧州連合(EU)の行政執行機関に当たる欧州委員会や欧州議会、欧州理事会が2019年2月13日、「オンライン・プラットフォーマーの透明性・公正性促進法」の制定に合意した。1月にはフランスの個人データ保護機関がグーグルに対し、GDPR(一般データ保護規則)違反を理由に制裁金5000万ユーロ(約62億円)を科すと発表している。

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