2019年は消費増税や改元など制度と法律の大がかりな改正が相次ぐ。どれもシステム対応が大変であり、誤るとシステム障害につながりかねない。「IT部門泣かせ」の案件に臨むには、的確な情報収集と早めの準備が不可欠だ。

2019年に企業が対応を求められる主な法改正や規制の動き
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 政府は2019年10月1日に消費税率を現行の8%から10%に引き上げる方針だ。企業は従来の引き上げ時とは異なる複雑な対応を迫られる。

 というのも、酒類を除く飲料食品などについては8%に据え置く「軽減税率」を導入するからだ。2019年3月末までに締結したソフトウエア開発を含む請負契約には8%の旧税率を適用する「経過措置」も盛り込む。

税率は2種類でなく3種類

 軽減税率が導入されると、商品の仕入れや販売などの勘定科目に新たな標準税率10%と旧税率の8%、軽減税率8%の少なくとも3つの税率が混在することになる。旧税率と軽減税率はともに8%だが、会計処理上は区別しなければならない。消費税の内訳には国税である消費税と地方税である地方消費税が含まれており、旧税率と軽減税率では、同じ8%でも国税と地方税の割合が変わるためだ。

 会計ソフト大手のピー・シー・エーは「全ての税区分を全帳票に正しく表示できるかを確認する作業に人手が取られる」と指摘する。同社は2019年1月に顧客企業向け説明会を始めるが、企業の動きは鈍いという。

 特に複雑な対応を迫られる業種の1つが介護関連サービス事業者だ。基本的な介護サービスは消費税の課税対象外だが、有料老人ホームの食事代などは課税対象になる。持ち帰りの外食扱いのため、適用されるのは軽減税率だ。ただし軽減税率の対象となる1日の食事代に上限があり、料金を事前徴収や後払いで精算するといった事業者ごとの経理方針に応じて経理システムを改修する必要がある。介護保険ソフトを開発しているビーシステムは「かなりの準備期間が必要だ」と頭を抱える。

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