16年後の2035年、日本全体で介護職員79万人が不足すると言われる。この社会的課題を解決するにはテクノロジーの活用しかない。IoT機器による排せつの検知や徘徊の防止、AIを利用した嚥下能力の把握――。最新の「介護テック」は介護職員の負担を減らすだけでなく、人の尊厳を守り、生きる楽しみを増やし、家族に安心をもたらす。

図 経済産業省が公表した介護職員の需給に関する将来推計
2035年には介護人材が79万人不足(出所:「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会 報告書」2018年4月9日 経済産業省経済産業政策局産業構造課)
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 あらゆる業種で人材不足が叫ばれているが、介護の問題はより深刻だ。介護の現場だけでなく、一般の企業にも影響を与えているのだ。総務省の調査によると2017年に介護を理由に仕事を辞めた「介護離職者」は9万9000人。前回調査時の2012年から横ばいで減る傾向は見られない。政府が「介護離職ゼロ」を目指して旗を振っているにもかかわらずだ。今は関係がないと思っているビジネスパーソンも突然、身内に介護が必要になる可能性はある。

 介護の負担をどうやって減らすか。日本全体が直面しているこの社会的課題を解決する最も有力な手段がテクノロジーの活用である。ここ数年、介護現場の負担を軽くし、サービスの品質を向上させる介護テックの導入が急速に進んでいる。

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