国内最大のIT企業、富士通が苦境に立っている。田中達也社長は自らが就任1年目の2015年に掲げた「営業利益率10%」「海外売上比率50%」という経営目標のうち後者を撤回。前者は社内外での認識より2年先送りの2022年度の達成とした。田中社長は社長就任後の3年半をどう省み、どう反転攻勢に出るのか。本人の独白から探る。

図 富士通の10年間の業績の推移
構造改革は道半ば、利益率は上昇せず
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 「期待に程遠い結果だった」「本当の意味での客の価値を捉えきれていなかった」――。日経コンピュータの取材に応じた富士通の田中達也社長は社長就任後の3年半を振り返るなかで何度となく反省の弁を口にした。

 「自分が持っているものから考えて、動きがコンサバティブ(保守的)になってしまう大企業病だ」。取り組んできた事業強化策がうまく進まなかった事実を認め、その理由をこう分析した。

富士通の田中達也社長は2018年12月に日経コンピュータの取材に応じた
(写真:陶山 勉)
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 田中社長は営業出身で中国への赴任経験が長い。アジア地域の責任者だった2015年1月に社長に指名され、同年6月の株主総会を経て就任した。

 「海外事業の拡大こそが私に期待されている」。社長就任以来、常々こう語り、欧州や米国、アジアなどの海外拠点を精力的に訪問。現場の課題を拾い上げたり現地の主要顧客との関係を深めたりしてきた。

 社長就任の4カ月後、2015年10月に田中社長は経営方針の転換を発表した。システム構築やソフトウエア、ITインフラ機器を手掛ける「テクノロジーソリューション」事業に経営資源を集中する内容だ。それまでは携帯電話やパソコンの「ユビキタスソリューション」事業、電子部品や半導体の「デバイスソリューション」事業を含む3本柱で進めてきたが、ユビキタスとデバイスの各種事業は外部資本の導入などで独立させる方針に変えた。

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