CRM(顧客関係管理)分野でIT大手の陣営争いが激しくなっている。マイクロソフトはアドビ、SAPと提携してセールスフォース包囲網を構築。迎え撃つセールスフォースもアップルやAWSとの提携で足場を固める。

 米マイクロソフト、米アドビシステムズ、欧州SAPの3社は2018年9月24日(米国時間)、CRM分野を中心に業務アプリケーションで使用するデータモデルを統一する取り組み「Open Data Initiative」を発表した。ユーザーは複数システムにまたがり顧客データを分析できるようになる。

図 CRM分野を巡るIT大手の提携関係
MS・アドビ・SAPが組みセールスフォースを包囲
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 米フロリダ州で開催した「Microsoft Ignite」でマイクロソフトのサティア・ナデラCEO(最高経営責任者)の基調講演にアドビのシャンタヌ・ナラヤンCEOとSAPのビル・マクダーモットCEOが登壇し、提携を発表した。

 対象となるのはアドビのマーケティングデータ分析ツールである「Adobe Experience Cloud」や「Adobe Experience Platform」、マイクロソフトのCRMシステムの「Dynamics 365」、SAPのCRMシステム「SAP C/4HANA」やERP(統合基幹業務システム)の「SAP S/4HANA」だ。

左からアドビのナラヤンCEO、マイクロソフトのナデラCEO、SAPのマクダーモットCEO
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 データモデルを3社が共通化し、「Microsoft Azure」のビッグデータ分析サービス「Azure Data Lake」にデータを蓄積して分析しやすくする。「ユーザー企業はこれまでにない深いレベルで顧客を理解できるようになる」とマイクロソフトのナデラCEOは自信を見せる。

 3社の狙いはCRM分野で先行する米セールスフォース・ドットコム(SFDC)の追撃だ。SAPのマクダーモットCEOは「データの連携を拒んでいた『データサイロ』を破壊し、旧来型のCRMにはない体験を実現する」と、CRMの市場を開拓してきたセールスフォースへの対抗心を前面に出した。

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