全国銀行協会は銀行間の振り込みを中継する新システムを稼働させた。平日の夜や休日でも他行宛ての振り込みデータがすぐ届くようになった。平日の日中処理を担う既存システムの資産を流用して開発効率を高めた。

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 「決済インフラが24時間365日使えるようになれば、世の中に新たなサービスが生まれる」。一般社団法人、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)の岩本秀治理事長は2018年10月9日、期待を込めて語った。全国銀行協会(全銀協)と全銀ネットが開発した新システム「モアタイムシステム」の稼働を祝う式典で出た発言だ。

モアタイムシステムの開通式の様子
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 モアタイムシステムは「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」を補完する役割を果たす。全銀システムは銀行や信用金庫など1300弱の金融機関をネットワークでつなぎ、銀行間の振り込みを処理する。既存の「コアタイムシステム」は平日の午前8時半から午後3時半までしか稼働していない。今回、コアタイムシステムとは別に休日と夜間を担う新システムを稼働させ、他行宛ての振り込みがいつでもすぐに届くようにした。

図 全銀システムを表すデータ
全銀システムは膨大なデータを処理する(取扱件数と金額は2017年実績。加盟金融機関の数は2018年8月末時点)
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 コアタイムシステムへの接続は、全銀ネットが運営する為替取引の仕組みである「全国銀行内国為替制度」に加盟する金融機関の義務だ。モアタイムシステムについては参加義務を設けていないが、稼働時点で三菱UFJ銀行や三井住友銀行、地方銀行、ネット銀行など504の金融機関が参加した。勘定系システムを刷新中のみずほ銀行は現段階での参加を見送っている。

図 全銀システムの主要構成と役割分担
新システムが平日夜間と休日の処理を担う
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