アフラック生命保険がアジャイル開発手法に基づく働き方改革に挑んでいる。業務改善のスピードを上げ給付金手続きを簡素化するなどの成果を得た。テレワークも全面導入し、全社員の約8割が利用して業務効率を上げた。

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 アフラック生命保険が「アフラックWork SMART」と呼ぶ基本方針を掲げて働き方改革を始めたのは2015年だ。全社員の約半数を占める女性社員がより活躍できるよう、長時間働いて成果を出す働き方から決まった時間で成果を出していく形に切り替えることを目指した。「生産性を高めてより大きな価値を生み出したり、仕事と私生活を共に充実させて社員個人の価値を高めたりできるようにしたかった」。安岡公美ダイバーシティ推進部課長代理はこう語る。

 現在、取り組みを加速させているのがアジャイル型で仕事を進める働き方改革だ。2018年2月に試行を始め、2019年1月からは社内展開を本格化させている。

図 アフラック生命保険が展開する無料相談の窓口と働き方改革の概要
働き方改革でテレワークやアジャイルの普及に挑む(写真提供:アフラック生命保険)
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少人数チームで業務を完結

 アジャイル型とは業務上の課題や開発するソフトごとにチームを構成し、企画から実装、テスト、運用まで一通りをこなす方式だ。各チームは比較的短いサイクルで試作とテストを繰り返して、成果物を完成させていく。製造業で言えば少人数の技術者が1つの製品の組み立て作業を全て担う「セル生産方式」に近い。

 これに対してウォータフォール型は工程ごとに役割を分担し、ある工程の作業を終えたら次の工程へ結果と作業依頼を引き継ぐ。製造業の「流れ作業方式」のイメージだ。

 アフラック生命保険が採ってきた業務プロセスはウォータフォール型である。ただ、最近になってウォータフォール型の問題が目立つようになったという。部門間の調整に時間がかかるうえ、内容の変更が発生すると前の部門にさかのぼってやり直す手戻りが無視できなくなりつつあった。

 「競争が激しく顧客ニーズも変わりやすい。変化に対応するため、ウォータフォール型の仕事をアジャイル型に変えようとしている」と伊藤道博アジャイル推進室室長は説明する。

 ソフトウエア開発の分野で広がりつつあるアジャイル手法だが、一般の業務に適用するケースは珍しい。仕事のやり方そのものを見直して生産性の向上や新規事業の創出につなげる。

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