流通業でのCIO職などを経て、メルカリのCIOに就任した。「世界一働きやすいIT環境を作る」を目標に、SaaSのフル活用に取り組む。キャッシュレス決済事業の加盟店開拓も引き受け、二足のわらじを履く。

 2018年10月にメルカリのCIOに就任するにあたって、「世界一働きやすいIT環境を作る」というミッションを打ち出した。エンジニアが働きやすいと実感できる環境や組織こそが生産性の向上に直結し、エンジニアの成長も促すはずだ。

 メルカリはフリーマーケットという場を自ら開発し、消費者に使ってもらっている。その意味ではフリマという「プロダクト」を持つテクノロジー企業と言える。私自身も働きやすい職場作りは一種のプロダクト開発だという意識を込めて取り組んでいる。

長谷川 秀樹(はせがわ・ひでき)氏
1994年にアクセンチュアに入社し、主に流通業界のシステム構築や業務改革を担当。2008年に東急ハンズに入社し、情報システムや物流、通販事業の責任者を経て、2011年に執行役員に就任。2013年に兼務でハンズラボ社長に就任。2018年10月より現職。(写真:陶山 勉)
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海外ネット企業にヒントを求める

 生産性向上を目指して就任直後に取り組んだのが、海外の優れたSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を日本語化を待たず積極的に活用することだ。私が入社したとき、メルカリのバックオフィスは、私がやるべき仕事がないほど高い水準で効率化されていた。人事給与や財務など主要な業務システムはSaaS上で構築され、システム間のデータ連携もできていた。

 ビジネスチャットのSlackを全社で導入し、従業員同士の議論や情報共有のための環境も整備されていた。チーム内の打ち合わせに加え、経営上の意思決定においてもSlack上で議論して進める文化が定着している。現場の従業員の提案から経営判断、実行までのスピードは極めて早い。

 それでも業務をもっと効率化する伸びしろがあるはずだと思った。事業規模が近い米国のネット企業にヒントを求めた。スラックなど以前からつながりがある企業のIT担当者らにヒアリングする中で、注目したのが日本で知られていないサービスやツールだ。

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