システム装置産業であるクレジットカード会社はデジタル対応が待ったなしだ。SE出身の「ITのプロ」はIT部門のシステム開発力の強化と、ITに強いユーザー部員の育成に力を注ぐ。

1957年生まれ。1979年静岡大学工学部卒。1982年日本情報サービス(現日本総合研究所)入社。2008年三井住友カードに入社し執行役員システム企画部長。常務執行役員、専務執行役員としてシステム部門を統括し、2018年6月より現職。(写真:陶山 勉)
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 私はIT企業のシステムエンジニア(SE)から叩き上げ、クレジットカード会社のCIOになった。大学時代の18歳の時にプログラミングに出会ったのが今に至る原点だ。当時はアセンブリ言語で書いた。少しでも手を抜いたらプログラムは全く動かない。そうした経験がCIOとして施策を打つうえでのバックボーンとなっている。

開発体制を2つに分ける

 カード会社はシステム装置産業だ。あらゆる業務はシステムによって実行される。顧客情報や売り上げなどを管理する勘定系システムは巨大で、簡単には作り変えられない。一方で、デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むには機敏にシステムを変えなければならない。そこで2016年ごろにシステム開発の進め方を抜本的に見直した。社内のシステムを種別に応じて「モード1」と「モード2」の2つに区分し、IT部員も担当を分けた。

 勘定系システムはモード1だ。従来通りウオーターフォール型で、かっちり要件を定義して時間をかけて作る。IT企業に外注したりオフショア開発を駆使したりしてコストを下げる。モード2は顧客のニーズに合わせてアジャイルに作る必要があるシステムだ。必然的に内製になる。

 この体制で作ったモード2のシステム第1弾は、2016年9月からサービスを提供している「ココイコ!」のサイトだ。いわゆるO2O(オンライン・ツー・オフライン)の送客サービスで、カード顧客が登録すると、加盟店で買い物をする際に割り増しポイントなどの特典がもらえる。

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