米グーグルに対抗できるデータ活用プラットフォームを―。情報大航海プロジェクトはこんな目標で注目された。IT人材と情報戦略にまつわる「2007年問題」も平成の重大トピックである。

 情報大航海プロジェクトは大規模な国家プロジェクトとしてIT業界で話題を集めた。経済産業省などが民間企業を巻き込み、2007~09年度の3カ年に150億円もの予算を付けた。大量のデータを検索・解析できる技術を開発し、新サービスの創出や関連する法整備を進める狙いだった。

2007~09年度に実施された情報大航海プロジェクト
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 プロジェクトは終了したが、世界的なデータ活用プラットフォームを作るという目標を達成したとは言い難い。米グーグルをはじめとする巨大IT企業を「GAFA」と称するのは、影響力の大きさゆえ。多数の実証研究をGAFAに比肩するデータ活用サービスに育てることはできなかった。

世界的なデータ活用プラットフォームを作るという高い目標を掲げた
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 経産省で推進役を担った八尋俊英氏(現日立コンサルティング社長)は、2010年の著作権法改正を促したことを意義に挙げる。検索サービスを提供するためのデータ複製を可能にしたことで「ビッグデータの活用が進んだ」(同)。個人情報活用の指針整備や国家プロジェクトへのベンチャー採択の先駆けになったことも特徴という。

当時経産省で担当していた八尋俊英氏は、著作権や個人情報保護のルール整備が大きな成果だったと振り返る
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