1970年代生まれの若手建築家、石上純也氏と田根剛氏が、国内外に活躍の場を広げている。景観を建築のようにつくる、場所の記憶を生かす。手法は違うが、「時間のデザイン」が根底のテーマにある。

 石上純也氏の発想法 
家具や景観も「建築」として解く
つくりやすさも考えて実現

 石上純也氏は2005年、「レストランのためのテーブル」でデビューを飾った。大きな鉄板が重力でしなるのを生かし、設置すると水平面になる加工をした。08年に東京都現代美術館では、1トンもの巨大な「四角いふうせん」にヘリウムガスを充填、吹き抜けに浮かべ、来訪者を驚かせた。

 ともに「建築」とは言いがたいが、石上氏の意識は常に変わらない。「与えられた状況の中でその都度、建築家として取り組んでいるだけ。建築には様々なアプローチがあり、例えば文章の執筆でも建築の可能性を突き詰めていくことはできると信じている」と石上氏は言い切る。

 石上 純也
石上純也建築設計事務所 主宰(写真:山田 愼二)
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いしがみ じゅんや:1974年生まれ。2000年東京芸術大学大学院修了、妹島和世建築設計事務所入所。04年石上純也建築設計事務所設立。14年ハーバード大学、15年プリンストン大学、17年オスロ大学、コロンビア大学など、各大学の大学院で客員教員を務める。09年に日本建築学会賞作品賞(神奈川工科大学KAIT工房)、10年に第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞、毎日デザイン賞、19年に芸術選奨美術部門文部科学大臣新人賞を受賞

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