阪神大震災以降、急速に普及した「免震」。初期のものは今後、大規模改修の時期を迎える。今年5月、兵庫県立美術館にオープンした「Ando Gallery」は、「免震建築物の増築」の先駆けとなるプロジェクトだ。

 安藤忠雄建築研究所の設計により、2001年に竣工した兵庫県立美術館(神戸市中央区、開館は02年4月)。ここに、安藤忠雄氏のプロジェクトを展示する第2展示棟「Ando Gallery」が5月23日、開館した。

 既存の展示棟とギャラリー棟との間、地上2階レベルの屋外スペースに、614.74m2を増築。屋内の展示室とした〔写真12〕。増築部は2階と3階の2層で、いずれも鉄骨造(既存部は鉄骨鉄筋コンクリート造)。増築部も安藤忠雄建築研究所が設計した。

〔写真1〕海と青リンゴを望む新展示室
増築により屋内化された「Ando Gallery」を3階北側から見る。増築したのは2階と3階の2層で計614.74m2。開口部から青リンゴのオブジェが見える。その向こうには神戸港(写真:生田 将人)
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〔写真2〕2階屋外広場上に増築
竣工当初の2階屋外広場を3階南側デッキから見た写真。もともと石垣のような独立壁が立っていた(写真中央)。その右に見えるのはエレベーター塔(写真:生田 将人)
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増築後。既存の展示棟と印象を合わせるため、庇が大きく飛び出すデザインとした(写真:生田 将人)
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 これまでも館内の一部に「安藤忠雄コーナー」があったが、2017年ごろから兵庫県知事らと展示数を増やす検討をするなかで、安藤氏が展示棟の増築を提案。安藤氏が建設費用などを負担して、県に寄贈した。

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