街の中心にある大型商業施設が長く休館となっている例は多い。「テラス沼田」はそうした商業施設を、市役所の入る複合施設に生まれ変わらせたものだ。床の2割弱を撤去。外壁を後退させて開放的な空間に一変させた。

 2層吹き抜けの屋外デッキに心地よい風が吹き抜ける〔写真1〕。2019年5月、群馬県沼田市の市街地に市役所や福祉施設、スポーツ施設などを複合した「テラス沼田」が誕生した。商業施設から改修した建物は、閉鎖的だった外観が開口部の多い開放的デザインへと一新された〔写真2〕。

〔写真1〕リノベならではの屋外テラス
3階市役所ロビーに続く屋外デッキ。既存の床を撤去して吹き抜けとし、外壁ラインをずらして屋外空間を設けた。「軒が深いと床面積に含まれるので新築ではこれだけの屋外空間はなかなかつくれない」と設計者の宮崎浩氏(写真:吉田 誠)
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〔写真2〕閉鎖的な商業施設を開放的な外観に
改修前後の外観(写真:プランツアソシエイツ)
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左側の南西面では上階を柱1スパンほど減築して開口とし、右側の南東面では吹き抜けの屋外デッキを設けた。外観は大きく変わったが、手を加えた面積は外壁全体の2分の1以下(写真:吉田 誠)
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 設計者のプランツアソシエイツ(東京都中野区)は、1階に吹き抜けの防災広場を設けるなど必要な機能を盛り込んだ〔写真3〕。

〔写真3〕1階は被災時対応の市民広場に
2階の床を取り払って吹き抜け状にした1階「まちの広場」。備蓄倉庫を備え、被災時の一時避難用スペースになる。今後、日常的な市民利用も図っていく。周囲のテナント店舗は順次開店予定(写真:吉田 誠)
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