これまで見てきた通り、現場の生産性を高めるには、新技術の活用が不可欠だ。だが、それらを使いこなすのは人。日建連の木谷宗一・建築生産委員会施工部会長は、「個の能力を高めることも欠かせない」と話す。

 インタビューの前半では、BIMやICTなど、生産性向上のための技術についてお聞きしました(「2025年には35万人超が不足」参照)。一方の、個々の能力についてはどのような対策が有効ですか。

 忘れてはいけないのは、生産性向上に一番寄与するのは「人」だということ。今の時代に合った手仕事の伝承は絶対に怠ってはいけません。

 例えば、若手技術者はBIMを利用する前に、スケッチでのやりとりをもっと身に付けてほしい〔図1〕。若手が所長とスケッチを通して納まりや施工手順を検討して方針を決めていれば、専門工事会社との図面のやりとりは大幅に減ります。

〔図1〕若手はBIMの前にスケッチを
日建連がウェブサイトで公開しているスケッチによるコミュニケーションの例。「若手」「中堅」「ベテラン」「達人」と4つのレベルに分けて実際のプロジェクトでやりとりされたスケッチを公開している(資料:日本建設業連合会)
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 また、スキルの見える化も重要です。作業所長になれる要件はある意味、ブラックボックスなのです。どこの建設会社に聞いても、どんな判断基準で所長としているのか、なかなか答えられない。所長になるためのマネジメント力には、これまで物差しがなかったのです。

 そこで我々は、「作業所長に求められる資質」として10項目を設定し、レーダーチャートで見える化する取り組みを始めています。

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