東京都世田谷区で2019年1月に完成した「クックランド駒沢公園」は、最寄り駅から徒歩10分弱に立地する4階建ての複合集合住宅〔写真1〕。木造在来構法で、日本木造住宅産業協会の仕様で1時間耐火建築物とした建物だ。住宅性能表示制度の劣化対策等級3も取得している。

〔写真1〕木造在来構法の中層賃貸物件
2019年1月に完成した「クックランド駒沢公園」。1階はテナントスペース、2~4階に賃貸住戸7戸を配置した木造在来構法による4階建てだ(写真:こーき工房)
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 幹線道に面した建物の1階はテナントフロアで、2~4階に賃貸住戸7戸を配置〔写真23〕。住戸はワンルームで専有面積が18.5m2~32.18m2、月額賃料が7万7000円~13万2000円(管理費4000~7000円)と、周辺の既存物件並みだ。

〔写真2〕住戸はデザイン性重視
住戸はいずれもワンルーム。若い入居者層を狙い、水まわりの器具などもデザイン性を重視して選定(写真:こーき工房)
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〔写真3〕住戸室内に「シンボルカラー」設定
各住戸の室内仕上げに「シンボルカラー」を設定して、空間の独自性を演出している。この住戸は赤がシンボル(写真:こーき工房)
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 建物の事業者は、都内を中心に不動産開発事業などを展開するクックランド(東京都新宿区)。設計・監理業務はLOM一級建築士事務所(同江東区)、施工はこーき工房(埼玉県所沢市)が手掛けた。

 この事業は「木造在来の中層賃貸」を切り口に、事業者と設計者、施工者が協働で取り組む開発スキームづくりの一環。それぞれ地域に根差す中小3者が、互いにメリットを見込んで挑んでいる取り組みだ。「クックランド駒沢公園」は、そのプロトタイプの一つでもある。

 クックランド世田谷営業所長の黒田充氏は、「鉄筋コンクリート(RC)造などに比べてイニシャルコストをかなり抑制できることが、事業者として最大のメリット」と話す。この建物の建築費は約8000万円。別の地元施工会社で取ったRC造の見積り額は1.5倍弱上回っていた。木造の住宅・店舗は減価償却上の法定耐用年数が相対的に短い点も含めて、短中期で利回りの良さを見込める。

 このスキームでは、階数の上限を地上4階建てに設定。「エレベーターなしでも入居者募集でハンディキャップになりにくい階数」という考えで、これも初期投資の抑制や賃貸部分の専有面積拡大につながる。

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