前庭側いっぱいに設けた「ロッジア(開廊)」と、スキップフロア形式で回遊性の高い屋内空間によって、屋内外のつながりを楽しむことを意図した。ロッジアは内外の緩衝空間で、「屋外リビング」として機能している。

 農地の中に住宅が点在する郊外エリアに立つ住宅だ。夫婦と幼い子ども2人の家族が暮らす。設計を手掛けたIN STUDIO(東京都杉並区)代表の小笹泉氏は、「建て主が代々住み継いできた敷地を整理して、この場所と新たな結び付きを深められるような建築を目指した」と話す。

 面積620m2と広い敷地の中央にはもともと、夫の実家の母屋が立っていた。母屋を解体して空けたスペースに、東向きの新宅と前庭を配置。建物と前庭との間に幅員約2m、長さ約15mと存在感のあるロッジア(開廊)を独立構造で設置し、屋内外の緩衝空間にしている〔写真1〕。

〔写真1〕前庭に張り出したロッジア
大きなロッジア(開廊)は建物と独立の構造で、屋根は繊維強化プラスチック板。基礎立ち上がりと一体のベンチなど、「屋外リビング」としても機能(写真:吉田 誠)
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南北断面図
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南北断面図
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東西断面図
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 ロッジアに面して土間付きの玄関スペースがあるが、その両側に設けた掃き出し窓からも出入りできる〔写真23〕。ロッジアに接する1階開口全てが“玄関”として機能するとともに、屋内外の段差がほとんどないので、建て主家族はロッジアを1階屋内の延長として使っている。

〔写真2〕前庭側の開口全てが「玄関」
リビング・ダイニングからキッチンを臨む。靴箱を置いている土間部が計画上の玄関だが、手前と奥の掃き出し窓からもロッジアを介して前庭に出入りできる。柱・梁は4寸角で、吹き抜け空間を中心に現し仕上げ(写真:吉田 誠)
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〔写真3〕1階屋内と一体に使える
1階リビング・ダイニングと一体で使えるロッジア。その足元は、建て主の夫が日曜大工などの場に使うことを想定して、大判のブロックタイルを敷き詰めている(写真:吉田 誠)
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