安藤忠雄氏が1990年代に設計したシカゴの住宅の隣地に、レンガ壁の美術館がオープンした。住宅の建て主が築90年のレンガ造のアパートの改修設計を安藤氏に依頼。同氏は新旧の対比で応えた。

シカゴのギャラリー「Wrightwood 659」。築90年の集合住宅のレンガ造のファサードを修復して保存し、内側にはコンクリートと鉄骨による複合構造体をつくった。レンガとコンクリート、花こう岩を組み合わせ、新旧、東西を対比させた空間(写真:Jeff Goldberg/Esto)
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 米国シカゴの中心部からミシガン湖沿いに5kmほど北にある高級住宅地区「リンカーンパーク」に、1997年完成の安藤忠雄氏設計の住宅がある。同氏が海外で手掛けた初の住宅だ。その隣の1929年完成の4階建て集合住宅が、同じく安藤氏の設計で個人美術館に改修された〔写真1〕。

〔写真1〕オーナー宅と一体の環境に
シカゴ最大の公共公園であるリンカーンパークの近隣にあり、街並みの景観維持は改修の際の必須条件だった。右隣は、同じく安藤氏設計によるオーナー宅。2棟は独立した建物だが、「環境としては1つのもの」として捉えた(写真:Jeff Goldberg/Esto)
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アクソメ図
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 両建物のオーナー、フレッド・アイキャナー氏(アルファウッド財団理事長)は、シカゴを拠点に少数派・非主流派の新聞印刷会社やラジオ局などを所有するニュースウェブコーポレーションの会長だ。同時に、文化財の保存と芸術の振興、公正な社会の実現を目指す人道支援家・慈善事業家として知られる。

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