線路をまたぎ、列車のダイヤグラム(運行図)を思わせる外観は、意匠優先で生まれたものではない。足元のV字柱で平面を支え、斜材で水平力を負担することで、オフィスの有効面積を最大限に確保した。

西武池袋線の線路をまたいで地上20階建ての超高層ビルが立つ(写真右)。線路上空に人工地盤を設け、線路の両側にある西武鉄道の敷地を一体的に利用した。このビルの奥に1日に約50万人が利用する西武池袋駅がある(写真:安川 千秋)
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池袋駅の西口方面からJR線越しに見た遠景。鉄道のダイヤグラムに例えられる斜材の意匠がはっきりと見える。写真左下、円形の屋根が架かるのが西武池袋駅(写真:安川 千秋)
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2階平面図
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1階平面図
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 東京都豊島区に立つ「ダイヤゲート池袋」は、3月25日の竣工前から話題を呼んだ。「足元から電車が飛び出すビル」「線路をまたぐ超高層ビル」「鉄道のダイヤグラム(列車運行図)がモチーフの外観」といった一般にも分かりやすい切り口の報道が広く伝わった。

 ダイヤゲート池袋の特徴は、西武池袋線の線路上空に建築が立つ点だが、都心部に多い線路上空の駅ビルではない。鉄道の「第1場内信号機」までを範囲とする「駅構内」に、駅から少し離れて立っている。

 「改札などの駅施設はない。構造的にも駅から完全に独立して線路上空に超高層ビルを積み上げた」。従来の線路上空の駅ビルとの違いをそう説明するのは、西武プロパティーズ(東京都豊島区)取締役上席執行役員の濱﨑敦開発事業部長だ。同社は、発注者の西武鉄道に代わって事業を手掛けた。

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